呼吸器内科
2026年09月26日

日々診療をしていると、喘息の咳で本当につらそうに受診される方をたくさん拝見します。
喘息の咳は、夜間から明け方に強くなることがあります。
「咳がひどくて一睡もできませんでした」
「咳き込みすぎて吐いてしまいました」
そんな状態で、心身ともに疲れ切って受診される方も少なくありません。
そして、患者さんのお話を伺っていると、つらいのは咳そのものだけではないことに気づかされます。
「周りの方に迷惑をかけていないだろうか」
「嫌な思いをさせていないだろうか」
「咳をしていることで、不安に思われていないだろうか」
ご自身が苦しい中でも、周囲の方のことを気にされている方がとても多いのです。
眠れないほどの咳が続き、体はへとへと。
それでも周囲に気を遣い続け、心まで疲れてしまう。
診察室でそんな患者さんを前にすると、喘息の咳には、症状そのものとは別のつらさもあるのだと感じます。
一方で、待合室で近くの方が強く咳き込んでいれば、
「風邪なのかな」
「うつるものではないかな」
と心配になるのも、とても自然なことだと思います。
当院では、5日以内に風邪症状のある方と、それ以外の方を分けて診療しています。
ただ、咳にはさまざまな原因があります。
咳には、風邪などの感染症によるものだけでなく、
喘息のように人から人へうつるものではない原因による咳もあります。
喘息では、気道に炎症が起こり、気管支が刺激に敏感になることで、強い咳が出ることがあります。
ときには
「こんなに咳をして大丈夫なのだろうか」
と思うほど激しく咳き込むこともありますが、
咳の強さだけで感染症かどうかを判断することはできません。
もちろん、喘息のある方でも風邪やその他の感染症にかかることはあります。
発熱や、いつもとは違う新しい風邪症状がある場合には、受付までお知らせください。
咳をしている方にも、近くでその咳を聞いている方にも、
それぞれの不安やつらさがあるということです。
「喘息でも、こんなに強い咳が出ることがあるんだな」
「咳には、うつらない原因のものもあるんだな」
そんなことを少し知っていただくだけでも、お互いの不安が少し和らぐのではないかと思っています。
どちらか一方が我慢するのではなく、患者さんお一人おひとりが安心して受診できる場所でありたいと思っています。
皆さまの温かいご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。
HIYOSHINOMORI INTERNAL MEDICINE CLINIC