東洋医学
2025年11月01日
秋の体調不良

秋になると「朝起きづらい」「なんとなくだるい」「気分が落ち込みやすい」
そんな声をよく聞きます。
実はそれ、季節の変化による自律神経の乱れが関係しているかもしれません。
東洋医学では、季節ごとに体のエネルギー(気)の流れが変わると考えます。
春は「のびる」、夏は「開く」、そして秋は「しずむ・おさまる」季節。
自然界のエネルギーが外から内に向かうことで、
私たちの体も「活動」から「休息」へとモードを切り替える時期なのです。
でも、この切り替えがうまくいかないと、
・疲れが取れない
・気分が落ち込む
・眠りが浅い
などの症状が出やすくなります。
まさに自律神経がバランスを崩しているサインです。
東洋医学では、秋は「肺(はい)」と関係が深い季節とされています。
肺は呼吸を通して“気(エネルギー)”を取り込み、体全体を整える臓器。
また、皮膚や粘膜、免疫ともつながっています。
秋の空気は乾燥しており、
のど・鼻・肌が乾きやすくなるだけでなく、心も“乾きやすく”なります。
感情では「悲しみ」「寂しさ」が出やすいのもこの季節の特徴です。
これもまた、自律神経の働きを揺らしやすくする要因です。
肺を整える第一歩は「呼吸」です。
朝や寝る前にゆっくり3回、息を吐いてから吸うだけでも
副交感神経が優位になり、気持ちが落ち着きます。
朝晩は冷えやすい季節。
首・足首・お腹を温めて、冷えによる緊張を防ぎましょう。
温かいお茶(生姜湯・はちみつ湯など)もおすすめです。
ユーカリ、ベルガモット、白檀(びゃくだん)などの香りは
呼吸を深め、気持ちをやわらげてくれます。
秋は少しセンチメンタルになりやすいもの。
それは自然の流れです。
「そんな季節なんだな」と受け入れるだけで、心は楽になります。
秋は“心と体を整える季節”。
自然のリズムに合わせて呼吸を深め、ゆっくり過ごすことで、
自律神経も落ち着き、免疫力も高まります。
やすらぎの呼吸で、心と体を秋色に。
どうぞおだやかな季節をお過ごしください🌾
HIYOSHINOMORI INTERNAL MEDICINE CLINIC